岡本多緒さんが、第79回カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞し、大きな注目を集めています。
受賞作は、濱口竜介監督の映画『急に具合が悪くなる』です。岡本多緒さんは、ベルギーの俳優ヴィルジニー・エフィラさんとともに主演を務め、2人そろって女優賞に選ばれました。
カンヌ国際映画祭の女優賞を日本人が受賞するのは初めてとされ、映画ファンの間でも「岡本多緒とは何者?」「どんな経歴の人?」と関心が高まっています。
岡本多緒さんは、もともと世界的に活躍してきたファッションモデルで、海外では「TAO」の名前でも知られる人物です。ハリウッド映画『ウルヴァリン:SAMURAI』や『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』などにも出演してきました。
ここでは、岡本多緒さんのカンヌ女優賞受賞の内容、受賞作『急に具合が悪くなる』、モデルから俳優へ進んだ経歴、なぜ今回の快挙が注目されているのかを整理します。

岡本多緒がカンヌ女優賞を受賞
岡本多緒さんは、2026年5月23日に行われた第79回カンヌ国際映画祭の授賞式で、女優賞を受賞しました。
受賞対象となったのは、濱口竜介監督の映画『急に具合が悪くなる』での演技です。岡本多緒さんは、同作でヴィルジニー・エフィラさんとダブル主演を務め、2人で女優賞に選ばれました。
今回の受賞内容を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 映画祭 | 第79回カンヌ国際映画祭 |
| 授賞式 | 2026年5月23日 |
| 受賞部門 | 女優賞 |
| 受賞者 | 岡本多緒さん、ヴィルジニー・エフィラさん |
| 受賞作 | 急に具合が悪くなる |
| 監督 | 濱口竜介監督 |
| 日本公開 | 2026年6月19日 |
| 注目点 | 日本人としてカンヌ女優賞初受賞 |
カンヌ国際映画祭は、世界的に知られる映画祭のひとつです。そのコンペティション部門で演技が評価され、女優賞を受けたことは、岡本多緒さんの俳優としてのキャリアにおいて大きな節目になりました。
日本人として女優賞初の快挙
今回の受賞で特に注目されたのは、日本人としてカンヌ国際映画祭の女優賞を初めて受賞した点です。
カンヌ国際映画祭では、これまで日本映画や日本の監督作品が評価されてきました。濱口竜介監督も『ドライブ・マイ・カー』で脚本賞を受賞した実績があります。
一方で、女優賞を日本人が受賞するのは初めてとされ、岡本多緒さんの名前が大きく報じられました。
ただし、今回の受賞は岡本さん1人だけではなく、ヴィルジニー・エフィラさんとの共同受賞です。2人の演技が作品全体の中心として評価された形といえます。
岡本多緒とは何者?
岡本多緒さんは、千葉県出身のモデル、俳優、映画監督です。
海外では「TAO」または「Tao Okamoto」として知られており、ファッションモデルとして世界のトップメゾンのショーや広告に出演してきました。
14歳でモデルとして活動を始め、2006年にフランスへ渡ってパリコレクションに参加。その後、ミラノ、ロンドン、ニューヨークなどでも活動し、国際的なファッションシーンで存在感を示してきました。
俳優としては、2013年のハリウッド映画『ウルヴァリン:SAMURAI』でスクリーンデビュー。以降、海外作品や日本国内の作品にも出演しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 岡本多緒 |
| 海外での名義 | TAO、Tao Okamoto |
| 出身地 | 千葉県 |
| 生年月日 | 1985年5月22日 |
| 主な活動 | モデル、俳優、映画監督 |
| 代表的な出演作 | ウルヴァリン:SAMURAI、バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生、急に具合が悪くなる |
| 近年の活動 | 日本に拠点を移し、岡本多緒名義で活動 |
「カンヌ女優賞で初めて名前を知った」という人もいるかもしれませんが、岡本多緒さんはすでに海外ファッション界やハリウッド作品で実績を重ねてきた人物です。
モデルとして世界で活躍
岡本多緒さんの原点は、ファッションモデルとしての活動です。
14歳で日本でモデルデビューし、その後、海外へ活動の場を広げました。パリコレクションをはじめ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークなど、世界の主要なファッション都市でランウェイを歩いています。
ファッション誌や広告でも活躍し、海外のファッション関係者からも注目されてきました。
モデルとしての経験は、俳優としての表現にもつながっているように見えます。立ち姿、目線、身体の使い方など、スクリーン上での存在感にもモデル時代の経験が生きているのかもしれません。

『急に具合が悪くなる』はどんな映画?
『急に具合が悪くなる』は、濱口竜介監督の最新作です。
原作は、宮野真生子さんと磯野真穂さんによる同名書籍『急に具合が悪くなる』。がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者と、臨床現場を調査してきた人類学者による往復書簡がもとになっています。
映画では、フランス・パリ郊外の介護施設で施設長を務めるマリー=ルーと、がん闘病中の日本人演出家・森崎真理の出会いと交流が描かれます。
岡本多緒さんは、日本人演出家・森崎真理を演じています。ヴィルジニー・エフィラさんは、介護施設の施設長マリー=ルーを演じ、2人の関係性が物語の中心になります。
濱口竜介監督の新作として注目
濱口竜介監督は、『ドライブ・マイ・カー』や『悪は存在しない』などで国内外から高い評価を受けてきた映画監督です。
『急に具合が悪くなる』は、フランス、日本、ドイツ、ベルギーの合作映画として制作されました。濱口監督にとっても、国際的なキャストやスタッフと組んだ大きな作品のひとつです。
上映時間は196分と長く、じっくりと人物の変化や関係性を描く作品と見られます。カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選ばれたことからも、公開前から映画ファンの関心を集めていました。
岡本多緒の受賞理由は?
岡本多緒さんの受賞理由について、映画祭側が細かな採点内容を公表しているわけではありません。
ただ、今回の女優賞は、岡本多緒さんとヴィルジニー・エフィラさんの2人に贈られています。つまり、『急に具合が悪くなる』の中心となる2人の演技が、作品全体の核として高く評価されたと受け止められます。
濱口竜介監督も、2人の存在が映画の魂だという趣旨の言葉を寄せています。
2人の関係性を支える演技が評価された
『急に具合が悪くなる』は、マリー=ルーと真理という2人の女性の出会いと交流が軸になる作品です。
大きな事件や派手な展開だけで引っ張る作品ではなく、言葉、表情、沈黙、距離感などを通して、心の変化を丁寧に見せる映画と見られます。
その中で岡本多緒さんは、病と向き合う日本人演出家・森崎真理を演じています。重いテーマを扱いながらも、人物の尊厳や生命力をどう表現するかが重要な役どころです。
ヴィルジニー・エフィラさんとの共同受賞は、2人の演技が互いに支え合い、作品の中心を形作っていたことを示すものといえそうです。
俳優としての岡本多緒の代表作
岡本多緒さんは、モデルとして世界的に活躍した後、俳優としても海外作品に出演してきました。
特に知られているのが、2013年公開の映画『ウルヴァリン:SAMURAI』です。ヒュー・ジャックマンさん主演の人気シリーズで、岡本さんはヒロイン役として出演しました。
その後、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』ではマーシー・グレイブス役を演じています。海外ドラマでは『HANNIBAL』や『ウエストワールド』などにも出演経験があります。
主な出演作を整理すると、次のようになります。
| 年 | 作品 | 内容 |
|---|---|---|
| 2013年 | ウルヴァリン:SAMURAI | ハリウッド映画でスクリーンデビュー |
| 2016年 | バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 | DC映画に出演 |
| 2010年代 | HANNIBAL | 海外ドラマに出演 |
| 2010年代 | ウエストワールド | 海外ドラマに出演 |
| 2026年 | 急に具合が悪くなる | カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞 |
この経歴を見ると、岡本多緒さんは日本国内だけでなく、海外の映画・ドラマの現場で経験を重ねてきた俳優だと分かります。
ハリウッド作品で経験を積んできた
岡本多緒さんの特徴は、俳優としてのキャリア初期から海外作品に出演していることです。
日本でモデルとして活動し、海外でファッションモデルとして評価され、その後ハリウッド映画に出演するという流れは、かなり国際的なキャリアです。
そのため、カンヌ女優賞のニュースで初めて名前を知った人にとっては突然の快挙に見えるかもしれません。しかし、岡本さん自身は長い時間をかけて、海外の現場で経験を積み重ねてきました。
今回の受賞は、その積み重ねが大きく花開いた出来事ともいえます。
日本に拠点を移してからの活動
岡本多緒さんは、2023年ごろから日本に拠点を移し、「岡本多緒」名義で活動を始めています。
海外では「TAO」として知られてきましたが、日本での活動では本名に近い形の名前で活動するようになりました。
また、俳優だけでなく、短編映画の企画・監督・脚本・出演にも取り組んでいます。自身が手がけた短編映画『サン・アンド・ムーン』は、東京国際映画祭の関連企画でも注目されました。
表現者として活動の幅を広げている
岡本多緒さんは、モデル、俳優にとどまらず、映像を作る側としても活動しています。
映画監督としての取り組みは、俳優として演じるだけでなく、自分自身の視点で物語を作る方向へ広がっていることを示しています。
今回のカンヌ女優賞は俳優としての評価ですが、その背景には、モデルとしての身体表現、海外作品での経験、自ら映画を作る姿勢など、さまざまな積み重ねがあると考えられます。
なぜここまで話題になっている?
岡本多緒さんのカンヌ女優賞受賞が話題になっている理由は、大きく3つあります。
- 日本人としてカンヌ女優賞初受賞とされる快挙だから
- 濱口竜介監督の新作での受賞だから
- 岡本多緒さんを初めて知った人が多いから
特に、日本では岡本さんのモデル・海外俳優としての経歴を詳しく知らなかった人も少なくありません。そのため、受賞をきっかけに「何者?」「どんな作品に出ていたの?」と検索する人が増えています。
知る人ぞ知る存在から一気に注目へ
岡本多緒さんは、ファッションや海外映画に詳しい人の間では以前から知られていました。
一方で、日本のテレビ番組に頻繁に出演するタイプの俳優ではなかったため、一般的な知名度では、今回のニュースで初めて名前を見たという人も多いかもしれません。
カンヌ国際映画祭での受賞は、そのような岡本さんの存在を一気に広く知らせるきっかけになりました。
今後、『急に具合が悪くなる』の日本公開に合わせて、インタビューやメディア出演が増える可能性もあります。
濱口竜介監督作品としての意味
今回の受賞は、岡本多緒さん個人にとっての快挙であると同時に、濱口竜介監督作品への評価としても注目されています。
濱口監督は、登場人物の会話や感情の揺れを丁寧に描く作風で知られています。俳優の演技を引き出す演出にも定評があり、『ドライブ・マイ・カー』でもキャストの演技が大きな印象を残しました。
『急に具合が悪くなる』でも、岡本多緒さんとヴィルジニー・エフィラさんの演技が作品の中心として評価されたことは、濱口作品らしい強みが発揮された結果ともいえます。
作品公開後の評価にも注目
『急に具合が悪くなる』は、2026年6月19日に日本公開予定です。
カンヌで女優賞を受賞したことで、日本公開時の注目度はさらに高まりそうです。
一方で、映画は実際に公開されてから、観客それぞれの受け止め方も広がっていきます。カンヌでの評価だけでなく、日本の観客がどのように受け止めるのかも大きなポイントになります。
岡本多緒の今後の出演作は?
岡本多緒さんの今後の出演作については、まず『急に具合が悪くなる』の日本公開に大きな注目が集まります。
カンヌ女優賞の受賞によって、国内外の映画関係者からの関心も高まる可能性があります。ただし、今後の新作出演や海外進出については、現時点で確認できる公式発表の範囲で見る必要があります。
俳優・監督の両面で注目されそう
岡本多緒さんは、俳優としてだけでなく、自身で短編映画を手がける表現者でもあります。
今回の受賞によって、俳優としての評価が高まるだけでなく、監督やクリエイターとしての活動にも注目が集まりそうです。
海外でモデルとしてキャリアを築き、ハリウッド作品に出演し、日本に拠点を移してから濱口竜介監督作でカンヌ女優賞を受けた流れは、かなり独自の歩みです。
今後どのような作品を選び、どのような表現を見せていくのか、映画ファンにとっても気になる存在になりました。
まとめ
岡本多緒さんは、第79回カンヌ国際映画祭で、濱口竜介監督の映画『急に具合が悪くなる』により女優賞を受賞しました。ヴィルジニー・エフィラさんとの共同受賞で、日本人としてカンヌ女優賞を受賞するのは初めてとされています。
岡本多緒さんは、千葉県出身のモデル、俳優、映画監督です。海外では「TAO」として活動し、世界のファッションシーンで活躍した後、『ウルヴァリン:SAMURAI』や『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』などにも出演してきました。
今回の受賞作『急に具合が悪くなる』では、がん闘病中の日本人演出家・森崎真理を演じています。ヴィルジニー・エフィラさんとの演技が作品の中心として評価され、カンヌでの快挙につながりました。
突然名前が広く知られたように見えても、岡本多緒さんは長年にわたって海外と日本をまたぎながら活動してきた表現者です。2026年6月19日の日本公開をきっかけに、その演技や歩みにさらに注目が集まりそうです。

